図面作成の基本的心得
書式の学習というより書式の問題を解く際の基本中の基本、
一番大事だと思うことからお伝えします。
それは「図面を必ず完成させる」ということです。
承知の通り、調査士試験に合格するためには書式の図面は必ず回答する必要があります。
回答するというのは完全な正解でなくても良いのです。
取りあえず解けた点、分かっている情報は解答用紙に記載します。
これは当然ですね。
さらにここで決して止めてはいけません。
分からない箇所も適当でもよいので必ず記載してください。
具体的には、地積測量図を書く際に、
4点あるうちの座標値が2つしか分からなかったとします。
しかし、その2点しか解答用紙にかかないようでは地積測量図は完成しません。
ですので、残り2点についても必ず書いて測量図を完成させてください。
座標値が分からなくてもいいんです。
問題文に記載されている概略図を参考に適当に座標値を決めてもいいですし、
三角スケールで大体の辺長を測って、
角度は勘で決めてもかまいません。
かならず「完成させる」ということが大事です。
よく模試や本試験でも座標値が分からないからといって、
図面をまったく書かないで白紙で提出する方がいます。
これは絶対にやってはいけません。
模試や答練の段階から何とか振り絞ってでも図面を完成させる練習をしておくことをお勧めします。
大体、座標値がすべて分かることなんて稀です。
足りない情報をどのように補って図面を完成させるかが勝負なんです。
「座標値が分からないとどうせ求積が出来ないじゃないか!」
という意見もあります。
もちろん、そのとおりです。
しかし、求積を回答するとこと図面を回答することは別です。
求積が間違っていても図面ができていれば合格する可能性はあります。
しかし、その逆はありません。
さらに自分の体験から感覚でいうと図面は部分点がかなりあり、
とりあえず完成させておけば何点かの得点になる可能性が高いです。
正直、合格した年の本試験で自分が回答した測量図もかなりの不完全具合でした。
フリーハンドで書いた部分もありますし、訂正もしまくり。
基準点は座標値を無視して大体この辺だろうと適当におきました。
それでも合格です。
本試験中はあまりの解けなさにほぼ諦めかけました。
「もう駄目だ、また来年受けよう」
そういう気持ちに一瞬なりました。
でもその時に
「この一年の苦労は何だったのか。ここで諦めたら本当に終わるぞ」
と自分を奮い立たせなんとか図面を完成させました。
それでも出来は最悪。
終わった瞬間に「あーあ、完璧落ちた」と確信しました。
合格するなんて全く思いもよりませんでした。
それでも、合格していました。
それで思ったのが意外に書式の採点はゆるい!?ということです。
ゆるいというと語弊がありますが、
なんとか完成させておけばチャンスはあるということ。
なのでこれから受験される方は早い段階から図面は必ず完成させるという習慣をつけておくとよいと思います。
常にそのような気持ちで書式問題に取り組めば、
座標値が算出できなくても図面を完成させるための勘が冴えてきますから。