平成22年(2010年)学習記録
2010年目標:土地家屋調査士試験+測量士補試験に挑戦
メイン教材:LEC 10ヵ月合格コース
土地家屋調査士試験を受験すると決め、LECの講座を申込したのが11月上旬。この時点で本試験まで9ヶ月ほど。
当然、測量士補の資格も持っていない自分は午前の部試験を免除の為、測量士補も受験しなければならない。
この年の目標としては、最低でも測量士補に合格。あわよくば調査士にも合格して一気にW合格。受験完了。そのようなことを夢見て始めた。
「10ヵ月合格コース」というくらいだし、1カ月足りない位なんとかなるんじゃね?」
ことの時の自分は土地家屋調査士試験を完全にナメていた。9ヶ月合格するどころか、その後、何年にもわたってこの試験に苦しめられることになってしまうのだから。
受験勉強を始めるに当たり、独学というのは全く考えていなかった。短期合格をしたかったし、何よりも文学部出身で数学は大の苦手の自分が独学で調査士の問題を解けるようになるとは全く考えなかったからだ。全く可能性のないことについては人間は考えもしないものだ。
そこで、予備校を選ぶ必要がある訳だが、土地家屋調査士試験を取り扱っている予備校は多くない。
司法書士や行政書士、社労士等の講座を取り扱っている予備校は多いのだが、土地家屋調査士試験は極めて少ない。
参考書などの教材についても同様で、書店に行ってもほとんどない。元々受験生が少ないうえ、書式や求積など調査士特有の問題があるので、講座も開きにくいのだろう。
簡単にネットで調べたところ、LEC、東京法経学院くらいが候補に残った。この時点では予備校については、どこも同じだと考えていた。人によって合う・合わないはあるだろうが、それは大した問題ではなく、自分が選んだ予備校の教材を黙々とこなせばいいだけだと考えていたのである。
その結果、自分が選んだのはLECであった。理由は以下のとおり。
- LECが資格関連予備校で最大手ということ
- LECの講座で実際に合格している土地家屋調査士を知っている
- LECの講座で実際に合格している司法書士を知っている
- 東京法経学院はホームページがショボく思えた
まぁ、どこを選んでも同じだから取り敢えずLECを選んでおけば間違いないか。
と何とも軽率な考えで選んでしまったのだ。その時は東京法経学院が合格者を最も多く輩出している土地家屋調査士試験界の最大手という事実は知らなかった。
もう少しリサーチすれば知ることも当然出来たのだろうから自分の軽率さが今なお許せない。今思えば、そもそも比較する前からLECに決め込んでいた気がする。まちがいない。
値段は特に比較しなかった。土地家屋調査士試験の講座を受講するにつき、相当の出費は覚悟をしていたからだ。
合格するなら金は使ってもいい。当時はそんな意気込みで鼻息荒く始めた自分がいた。LECは10ヵ月合格コースは確か350,000円ほどだったと思う。
LECの講座を受講するに決めたは良いが、次に考えるのが通学か通信かの選択である。
これについても迷うことなく通信と決めていた。その理由は以下の通り。
- 片道1時間以上かけて毎週予備校へ通うのは出不精の自分には無理
- 行政書士試験を独学で合格した経験から自宅で学習を進めることに自信があった
これについては当時の状況を考えるとそれほど間違っていなかったように思う。住まいが中途半端な郊外にあったため、通学でも何とか通える距離ではあったが、そうしていても恐らく途中断念していた可能性が高いと思う。
かくして自分の土地家屋調査士試験の学習は2010年11月に幕を開けた。
まず取り組んだのが、学習計画。これは大事だと思う。試験本番までにこなさなくてはならない、講義を逆算してスケジュールを組んだ。更に調査士の学習と並行して測量士補の学習も進めなくてはならない。測量士補の試験が行われる五月までは調査士と測量士補の講義を交互に消化し、測量士補の試験が終わった時点で一気に調査士の学習に振り切るようにスケジューリングをしてみた。
何しろLECの10ヵ月合格コースは全体構造変16回、徹底解析編理論36回、徹底解析編書式15回という膨大な量である。もちろんこれはインプットに過ぎず、この後に答練がまたまた大量に待ちかまえているのである。それに加えて測量士補の講座が18回。週3講義を消化していってもインプットが終わる予定が6月下旬。それからアウトプットの答練に取り掛かっても恐らく全てを消化するのは無理だろう。それはそう思った。
しかし、取りあえずインプットをすべてこなせば、多少アウトプットが尻切れトンボでもなんとかなるんじゃね?という今思えば甘すぎる考えのもと、取りあえず計画をたてた。
まずは全体構造編のスタート。全体構造編はその名の通り、調査士試験の基本的な部分のみを一通り学習するものであり、基礎講座のそのまた基礎のようなものである。
この段階では理論についてもそれほど理解しづらい論点はなく、書式も同様に大の数学が苦手の自分ですら、それ程苦痛に感じることなくこなすことが出来た。
正直、「あ、この程度でいいの?調査士もらった!」と若干、ナメてしまったきらいがある。
さらに測量士補についていえば更に容易であり、計算問題以外の過去問は一度、講義を聴けば、ほとんど解けるような問題が多いように思った。
LECの測量士補の講座は中々良く出来ていて、計算問題についても懇切丁寧に解説してくれるので、解らない問題があっても繰り返し解くことで、解法を身につけることが出来た。
ただ、中にはどうしても理解できない、若しくは接することにアレルギー反応が出る計算問題もいくつかあり、それらは結果的に捨てることにした。
測量士補試験についていえば、LECのこの講座のみの学習でこの年に無事合格することが出来たのであった。
一方、調査士の学習はというと、測量士と並行してしばらくは順調に消化していた。年も変わって1月位までは全体構造編を終え、徹底解析編に進んでいた。
ただし、この頃になると全体構造編と比べ、圧倒的に覚えなくてはならない事柄が増え、かなり復習に苦戦してきていた。復習せずに次の講座を受けても理解できないと判断した自分は結果として少しずつ講座を消化するペースが落ちてきてしまった。
書式については更に難化が著しく、特に計算問題などは自分の数学レベルではもうチンプンカンプンの世界。全体構造編を理解した程度の知識では徹底解析編の書式には太刀打ちできませんでした。
じわじわとずれていくスケジュール。それでいて理解は一向に出来ていない。。。
「このまま今年の調査士は無理なんではないか」
そんなあきらめムードが漂い始める程、書式の問題は自分には理解しがたいものがあった。
「仮に調査士が今年ダメで、万一測量士補も不合格になってしまったら、来年もこの繰り返しになってしまう。最低限、測量士補だけでも合格しておいた方がいいのでは???」
既に今年の調査士は無理という判断に至った自分は一旦、調査士の学習をストップして全ての学習時間を測量士補に費やすことにした。
結局、LECの徹底解析編の半分ほどを残して、今年の調査士受験勉強は事実上、終了してしまった。この後、次から次へと送られてくる答練や模試の教材については、まったく手をつけられなかったことは言うまでもない。
結果的に測量士補に合格出来たので、まだよかったが、自分の計画性の甘さ、調査士を甘く見ていた分析力のなさを思い知らされたのであった。
最初に計画をしっかり立てることと、予備校は安易に選ばずすべての選択肢を並べて比較することが大切だったんですね。